SS-MIX/2検証サービス
この検証サービスは、施設様にて運用中のSS-MIXストレージについて、そのフォルダ構成や、標準ストレージ内に保管されたHL7V2形式ファイル情報について、実装仕様上の不備がないかどうかを検証し、そのレポートを施設運用担当者様にご提示するものです。
お申し込みはこちらへ。
なぜ検証するの?
SS-MIX/2 ストレージは全国で1,000を超える病院で導入が進み、それぞれの地域の診療情報共有に役立っております。 しかし、それぞれの情報を集約して、分析をしようとしてみると、同じSS-MIX/2 のはずが、文法が異なる等の課題があり、分析作業を難しくしていることが分かりました。 日本HL7協会では、検証を通じて施設内のストレージ課題を把握、改善してもらうことにより、広域なデータ共有や情報分析を可能とする環境作りに寄与することを目的としています。
どうやって検証をするの?
SS-MIX/2 ストレージの検証は以下のとおり。
① 検証用ツールの入ったPCを準備する。*
② PCをサーバにアクセスできるネットワーク上に設置する。
③ 検証用ツールを実行させる。
④ ツールがストレージ内を検証して、問題がないかをチェックする。
⑤ 0.5~1日程度稼働した後、ツールを停止しログを回収する。
⑥ 日本HL7協会にてツールログの確認とレポート作成を行う。
⑦ およそ1、2週間程度で検証レポートが施設に届く。
*PCは施設様所有の PC にツールをインストールさせてもらうのが一般的ですが、事前に施設側の事情に合わせて検討いたします。
どんなレポートが出てくるの?
九州大学病院様の検証結果レポート抜粋。
左:フォルダ構成に関する検査結果一覧 右:ファイル内容のエラー、警告一覧
検証できるSS-MIX/2サーバは?
SS-MIX/2 ストレージの検証範囲やサーバ環境条件は以下の通り。
バージョン:SS-MIX(Ver.1.00)、SS-MIX2(Ver.1.2d*)
検証範囲1:標準ストレージ内フォルダ/ファイル名構成
検証範囲2:標準ストレージ内に配置したHL7V2ファイル内容**
サーバ要件:Windows2012サーバ以降(仮想含む)
* 他のバージョンでも対応できます。ご相談ください。
** 一部データ内容詳細(マスタコード値等)は検証できません。
検証に費用はかかるの?
基本検証費用 250,000円(+税) + 担当者出張作業旅費実費
(SS-MIX/2 サーバ1台、ツール実行期間 0.5日)
基本検証費用には、以下のものが含まれます。
1)検証準備の事前ヒアリング、結果説明等でのWeb会議費
2)検証作業担当者の出張作業費(ツール準備/撤去、ログ回収)
3)検証ツールログからの結果分析作業費
4)検証ツールの開発、保守作業費
5)その他、事務経費等
施設様側の分析条件(2台対象等)によっては、金額が変わります。
これまでの検証実績
1)浜松医科大学病院(トライアル)
2)慶應義塾大学病院*(トライアル)
3)九州大学病院*
4)名古屋大学病院*
* AMED 医療技術実用化総合促進事業 Real World Evidence 創出のための取り組み(臨中ネット)
各施設様の声(2020年6月)
九州大学病院 山下先生
- SS-MIX2 ストレージ内の課題が、想像していた以上の細かい視点で見える化された。問題の発生率、件数等が数字として把握できる点は有意義である。
- これまでこういう検証サービスが無かったため、SS-MIX2ストレージデータを集めた際の整合性問題に対し、どこをどう修正すればよいのか、判断できなかったが、一定の基準を示してくれるサービスだと思う。費用も許容範囲だと思う。
- 一度検証したサーバは後に修正を入れる可能性があるため、修正後に再検証をするオプションや、目的が別な複数サーバを同時に検証するサービスを増やしてはどうか。
名古屋大学病院 山下先生
- 受審したことによって、病院側、ベンダー側とも自施設のSS-MIX2にどういう問題があるかを認識し、協力して改善対応することができた点が最も重要な結果であった。
- あるエラーから、当院のマスターデータの不備に原因の可能性があることが把握できた。改善行動につながる問題提起となっており、大変ありがたい。
- SS-MIX2の仕様に従うと、HL7の定義に対しほぼ確実に違反になってしまうケースや、任意の標準コード出力が無いと、エラーと検知されてしまうケース、などの問題点は改善の余地があると思われる。
慶應義塾大学病院 橋本先生
- 電子カルテやSS-MIXストレージもパッケージを尊重し、カスタマイズを極力避けてきましたが、実際に検証を行うと不適合が多数確認され、検証の重要性を再認識致しました。
- 検証時間の都合上、全レコードを確認した訳ではないということ、RDBでいうリードロックをかけて検証をした訳ではないため、検証で一部不正確な部分がある可能性があること、フォーマットの確認であり、コンテンツの真正性を検証した訳ではない、ということがlimitationでしょうか。
SS-MIX検証のお申込みについてはこちらからお願いいたします。メール本文に、以下の必要事項を記載の上、ご送付願います。
- 申請者氏名
- 施設名
- ご連絡先メールアドレス
- 検証にあたってのご希望事項
折返し、諸条件等とお伺いするためのご連絡を取らせてもらい、費用等のお見積りをご提示いたします。
(ここまではもちろん無償です)。
その他、注意事項等
本サービスは認証/認定プログラムではありません
- 本検証サービスはSS-MIX/2 ストレージ内の課題をレポートで報告いたしますが、合否判定をして認定証等を発行するものではありません。
- レポート報告については、Web会議の形式でご説明をいたします。この中で、不具合内容についての一般的な解決策を示す場合がございますが、施設要件により対応策は異なるため、解決を目的にはしておりません。
本サービスは日本IHE協会様にご協力をいただいております
- 本検証サービスは、日本IHE協会様より検証ツールのライセンス供与を受けております。また、検証実施については、同ツールの開発企業より、作業員を派遣してもらいます。
- 施設様との連絡の際には日本HL7協会が窓口になりますが、レポートの技術的詳細内容は別途派遣された検証作業員よりご連絡を取る可能性があります。
検証サービスは今後機能拡張する可能性があります
- 検証ツールの検証機能は、本サービスへのニーズにより、例えば拡張ストレージ内のCDAの検証等、機能拡張をする可能性があります。
- 過去すでに検証実施済で、再検証をご希望される場合、作業内容や費用面については、ご相談ください。
検証ツールに関する制限、免責事項
- 検証ツールについては、本検証作業時のみ使用でき、検証終了後は撤去いたします(再利用はできません)。
- 検証ツールはSS-MIXサーバに読取りアクセスのみを行い、万全を期していますが、万が一予期せぬ不具合等による障害が発生した場合でも、日本HL7協会では責任を負いかねますので、ご了承ください。
個人情報の取り扱いについて
検証ツールのログはファイルの中身を一切出力しません
- 個人情報取り扱い回避のため、ツールログファイル内にはHL7V2のファイル内容は一切出力されません。このため、不具合の傾向は示せますが、詳細な原因追求まで行えません。対象のファイル内容を施設担当者様がご確認の上、システム開発ベンダー様との調査が別途必要になります。
- 上記ファイル内容については、ツール稼働停止後、施設内所定の情報管理担当者様のご了承を受けた後、持ち出す形になります。施設における必要な手続きを事前にお願いいたします。
手続き上の個人情報の取り扱いについて
- 申し込み、あるいは一連の検証作業中の担当者連絡先として施設様より提供を受けた個人情報については、本サービスのみの利用に限定し、管理いたします。
( 委細、施設様ポリシーによる懸案事項はご相談ください。)